(1)化学調味料、砂糖不要の自然調理術
土鍋料理に化学調味料や砂糖はいりません。
土鍋を使って調理すると、食材本来の持つ旨みや甘みが引き出され、
上品な料理になるからです。
料理の旨みや甘みは、ゆっくりとした加熱で生み出されます。
甘み(糖分)は食材に含まれるベータ・アミラーゼという酵素の働きで作られますが、
この酵素は、55度~60度の低い温度帯で澱粉を甘みに変えていきます。
旨み成分のアミノ酸も酵素の働きにより、60度以下の低温で増えていきます。
肉厚の土鍋は加熱しても、温度が上がるのに時間がかかります。
この加熱する時間が長くゆっくりなので、
食材から天然の旨みと甘みと栄養価を引き出すことができるのです。

(5)燃える火の効用
人類は火を使うことで他の動物から分かれ、今日の文明の基礎を築き上げました。
土鍋はこの火を、ガス火という形で使って調理します。
一方IH電気炊飯器・電磁調理器などは、電気の伝導熱による調理器具です。
火を使って土鍋で調理すると、有益な遠赤外線の効果を用いることができます。
昔から、炭火焼きや石焼きの料理はその美味しさに定評がありますが、
これらは土鍋料理と同様に、燃える火を使った遠赤外線料理です。
電気の伝導熱では得られない味の妙、栄養価の妙が、
火を使った料理にはあるのです。
また食材の内部を芯から温める遠赤外線料理は、
胃に負担をかけない柔らかな仕上がりで、消化吸収に優れています。
ガス火とIH(電磁調理器)伝導熱では、おいしさの効果にも断然差が出ます。
その比較実験が大阪ガスのホームページに掲載されています。
火力.jp http://www.gasbi.jp/kagaku/shime.html

今のガスコンロには、安全のために安心センサー機能がついています。機種によっては途中で火が消えたり、いろいろな状態を示しますので、購入の際にはご注意ください。出来ましたら、是非お問い合わせください。
(7)セラミックス製は有害な金属溶解の心配がない

漢方薬を煎じるときに金属製の鍋ではなく「土瓶」が使われるのは、
その安全面を考えてのことです。
金属鍋は加熱中に金属成分が溶け出して、薬草の成分が酸化・変質したり、
薬効が失われたりする恐れがあるからです。
実際、ガスコンロの青い炎は1,000℃以上の高温で、
金属鍋は調理中に熱膨張を起こします。
火を止めると今度は冷めて収縮し、
この膨張・収縮の繰り返しが鍋の金属疲労を招きます。
その弱くなった部分から金属溶解が起こるのです。
溶解した金属だけでも体には有害ですが、
それが調理中にナトリウム(塩)分の多い塩、醤油、味噌、
酸度の強い酢、焦げやすい砂糖などと混ざり合うと、
深刻な化学変化が生じます。
先の漢方薬の話は、この点を心配してきた先人の知恵なのです。
美味しさと健康のためにと思って料理をしても、
このように調理器具自体に不安があれば、恐ろしい問題です。
その点、土鍋はセラミックス(陶器)製で表面の釉薬はガラス様ですから、
火にかけても溶解の心配が少ないから安心です。
実際、金属製の容器を使って、
梅干し、味噌、醤油、らっきょうなどを作る人はいないでしょう。
長い歴史に培われてきた日本人の食文化を再考すると、
金属製の鍋・容器は、自然志向の我が国の調理法とは抵触することも多く、
不要と言えるかもしれません。


